更新 2003年 1月26日
バックモニター
<HARRIER>



 秋葉原をぶらついていると、小型カラーカメラが目に入ってきました。
 なにやら説明書を見ると+12Vを加えれば、ビデオ信号が簡単に取り出せ、おまけにミラー表示(鏡に映ったように左右が逆さに写ります)も可能との事・・・・、ちなみに値段は8,750円!
 私のハリアーはすでにオプションのTERMINAL-VIDEOをトヨタから購入し取り付けてあります。
 無性にバックモニターを付けたくなり買ってしまいました。

秋月電子通商HPより http://akizukidenshi.com/catalog/ccd1.html 商品番号 M-00043 商品名 超小型カラーカメラ 1/4インチ25万画素CCD 型番号 MTV-54C0N 製造元 商品概要 ◆25万画素1/4インチCCD使用の超小型カラーカメラユニットです。      ◆最低照度:1Lux、F1.2、5600゜C。      ◆レンズ/画角:3.7mm F2.0 / 68゜。      ◆電子シャッター:1/60 〜 1/120000sec。      ◆映像信号出力:NTSC準拠 1.0Vp-p      (一般のビデオ信号ですからTVモニターにそのまま接続できます)。      ◆画像左右反転(ミラー)機能有り。      (車のバックモニターに最適)      ◆電源:DC12V、65mA。      ◆寸法:26mmWx22mmDx30mmH,12g。

 さて、取り付けです。
 300万もする高いオモチャです、穴を開けるのは勇気が要ります。
 あちこちと検討したのですが、なるべく目立たず最悪の場合ローコストデ復元可能場所を探しました。
 結局ナンバープレートの上(リアガーニッシュ)が、目立たなく良いと判断し決めました。
 しかし、ナンバープレート照明用のランプがあり真ん中には取り付けられません。
 仕方なく左上に取り付ける事にしました。
 内張りをバキバキ言わせながら剥がしドリルでガリガリ、気が付けばカメラを埋め込んでいました。


 <カメラの防水処理>
   最初は0.8mmのアルミを曲げてケース(レンズ部分にはアクリル)を作ってみました。
   コーキング処理をしてあったもののアクリルの内側が結露して曇りガラス状態・・・・・
   ホースで水をかけどのくらい水が入るのかテストしてみたところまったく水が入っていません。
   そこで、「水が入ってこないのだから防水処理は不要」と方針を変更しました。
   走行時の振動緩和も兼ねてカメラの周りをエアクッション(静電対策されている物)でぐるぐる巻きにしました。
   さらにプラスチック(フィルム状の薄いもの)を折り曲げ直接水が浸入しないようにしました。
   レンズの部分は剥き出しです。(かなりいい加減で、お勧めできません!)
   さすがにホースで水をかけるのは怖いですが、雨の日の走行や洗車レベルでは問題ないようです。




 次は配線・・・
 いやいや、はっきり言ってメチャクチャ大変でした。
 どこを通すか考えながら、どうすれば内張りがはずせるのかを考えながらやったらなんと!
 線の回しだけで2時間以上もかかってしまいました。



 「バックに入ったら自動で表示」にしたかったのですが、純正カーナビはタッチパネルでTVとVIDEOの切り替えを行うため難しそうなので断念しました。
 しかしせっかくのVIDEO入力端子です。旅行のときなどVIDEOを見たいことがありますので、バックランプの信号を利用しリレーでバックに入ったときのみビデオ信号をバックモニターのカメラに切り替える様にしました。
 そうそう、走行中でもTVが見えるように改造が必要です。
 アダプターが市販されているようですがかなり高価ですので、ローコストでの対応を考えパーキングブレーキの信号と車速信号を細工しました。



<走行中TVを表示させる>

細工する箇所はマルチディスプレイの裏側にある白色(14ピン)コネクターです。
 @ 紫地に白ラインの線(SPD,5番)をカットし絶縁処理をします。
 A 赤地に白ライン(PKB,13番)をカットし車両側は絶縁処理します。
 B Aでカットしたディスプレー側はアースに接続

※.モデルチェンジ後の場合です。


<<余談ですが>>
後日走行中のカーナビ操作もできるようにと、カーナビ本体に入っているジャイロ信号にスイッチをつけました。
結構便利ですよ!
しかし、ジャイロ信号を切った状態だと、なんと馬鹿なんでしょうかね!
「ここは何処?、私は誰?」状態になりますね。(笑)



 また、カメラへの電源+12Vですが、車の電圧はかなり変動します。電圧が下がるのはまだ良いのですが、上がるのは壊す可能性があります。安いとは言えやはり高価なカメラですのでおまじないのつもりで、+12V低損失レギュレーター(LM2940CT12)を入れ安定化させました。


 カメラのピントをあわせテストです。



 


 


 

 結果ですが、カメラの取り付け位置の関係でバンパーのすぐ下が見えません。
 しかし、まずまずの視界ですので良しとしました。
 また右側の視界が今一です。カメラを右の振れば多少良くなるでしょう!
 とにかく、1日がかりでのバックモニターの取り付けでしたが、それなりに満足しています。



【その後】
  バックモニターを使い始めて1週間が経ちました、なかなか便利なものです。
  しかし、バックする度にモニターの切り替えをするのはやはり面倒です。
  少しでも操作を簡単にするために、バックに入ったらTV表示になるようにと考えました。
  事前にモードをVIDEO入力に切り替えておけば、TV表示にするだけでカメラを表示してくれます。
  さて、しかけは・・・
  とにかく操作部を分解して見ましたが、お手上げです。




  そこで一番簡単な方法を採用しました。
  バックランプの信号でワンショット信号を作り、リレーを動作させリレー接点をTV切り替えスイッチに並列に接続しました。







 【問題発覚】
  バックに入れると見事に写るのですが、シフトレバーをPからN方向へ動かすと途中にRがあるのでモニターが切り替わってしまいます。
  当然逆方向(N→P)に移動するときも同じです。
  本来ですと、設計しなおし(作り直し)ですが、それも面倒だし悔しいので、回路追加を検討しました。
  そこで考えたのが遅延回路を組み込み、バックランプ点灯直後の間は反応しない様に手を加えました。
  回路的には、ワンショット回路の前に下記の遅延回路を入れるだけです。
  基本的にこの遅延回路もワンショット回路と同じです。
  100KΩの抵抗を可変抵抗にすれば時間の調整も可能ですが、家に可変抵抗が無かったので固定抵抗でお茶を濁しました。



  さてさて、ついでと言っては何ですが、バックから抜けたときにナビ表示に戻すように、回路を追加してみました。
  これも強制的にSWをONさせるものです。
  また、高価なカーナビを壊すのもいやなのでPOWER-ONの時のリレーの誤動作防止回路も追加しました。
  

<最終回路図>


 さらに一年
  使用をはじめて約一年経ちますが、今のところ問題無く機能してくれています。
  先日、ある方からハリアーを購入したので同じ物を取り付けたいとの無謀な相談がありました。
  回路を一年ぶりに組み立てましたが、問題なく動作してくれました。

 【最後に】
  オッツケ、オッツケで作成したのでこんな物ですかね?!
  とりあえず動きましたが、やはりバックギアーのときのみ表示し、バックギアーから抜けたら元の表示に戻したいですね!
  やはりカメラのビデオ信号をRGBに変換してディスプレーの入力信号に割り込ませる(切り替える)しかないのでしょうかね?
  まあ、次の課題にとっておきます。


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